audio-technica ATH-TWX7

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Diary*2023年11月19日(日)

※私は専門家ではありませんので、個人の感想として捉えてください。
レビュー

ATH-TWX7 の総評から。音の輪郭が明瞭で、くっきりとした音です。低音から高音まで音がよく出ており、メリハリも良好で、力強さがあります。上位機種と張り合える音質と言っても過言ではないでしょう。ただ1点だけ、高音の限界点で乱れることが残念で、非常にもったいない。もう少しコストをかけて ATH-TWX9 の次世代機として開発していたら、非の打ち所のない傑作機になったのでは‥‥? しかし振り返ってみれば、そこまで思わせるほどの高スペックだ、とも言えます。2万円台のTWSとしては、とても完成度の高い、優れたイヤホンに仕上がっていて、カジュアルな日常使いにおすすめです。

高音は、きらびやかに輝く絢爛さと、自由な伸びやかさがあります。それでいて決して間延びせず、スッと消えます。この辺りはまさに audio-technica の面目躍如です。しかし、オーケストラなどの弦楽器や管楽器、ソプラノ歌手において非常に高音な域に達すると、キンキンとした音が混ざり始めます。つまりは、オーディオマニアが要求するようなレベルの高音は出ないのですが‥‥、そもそもが約2万円のTWSですから、それは期待しすぎというものでしょうか。良いものを聴けばさらに上質を聴きたくなる、一種の悪癖ですね。ともあれ、良質な高音であることに違いはなく、J-Popなどは非常に気持ちよく聴くことができます。

低音もとてもよく出ています。重く、力強く、曲の全体像をしっかりと下支えするだけに留まらず、しっかりと自己主張していて、存在感があります。高音を活かす都合、どうしても低音ばかり強調するわけにはいかないジレンマがあるわけですが、ATH-TWX7 では縁の下に埋もれさせず、スポットライトの当たる表舞台へ引き出すことに成功しています。従来の audio-technica のイメージを大きく超えた低音です。

分離感も良好で、静かな曲では互いに協調して、激しい曲では競い合うように、音がそれぞれの個性を持って鳴ります。解像感も良く、音の輪郭ににじみが少なく、くっきりとした音が聞こえます。リズミカルな曲ではひとつひとつの音が跳ね回るように、小気味よく聞かせてくれます。表現力が豊かで、ときに繊細に、ときに大胆に、場面場面にふさわしく、いろいろな表情を見せてくれます。

音質面では、より上位の機種ともわたりあえるほどの完成度を見せています。価格に比べて、非常に高いスペックを持っています。

物理的な面では、上位機種の ATH-TWX9 で露呈した課題がのきなみ克服されています。初期不良の報告は見かけませんし、再生端末との接続・切断をくり返す現象も起きませんし、一瞬でバッテリーがゼロになる不具合も見られません。とても安定感があり、安心して使うことができる製品にブラッシュアップされたと思います。

ATH-TWX7 は片側だけで使用することができます。両耳に装着してのヒアスルーでは不安がある、というときには、片耳だけ装着するという方法を取ることもできます。

ひとつ注意点がありまして、サードパーティ製のイヤーピースに交換する場合は、TWS専用のものを選びましょう。標準サイズのイヤーピースは適合しません。ケースが ATH-TWX9 よりも少し小さくなったので、標準サイズを取り付けるとケースに納まらなくなります。

個人的には、AZLA の SednaEarfit MAX for TWS がおすすめです。フィット感が良く、それでいて耳が痛くなりにくいです。各サイズのほか、M/ML/LサイズやS/MS/Mサイズのセットもあります。

SednaEarfit MAX for TWS

audio-technica の公式スマホアプリ Connect も便利です。

※新しくインストールする方は問題ありませんが、すでにインストールしてある方は最新バージョンにアップデートしておきましょう。そうしないと、ATH-TWX7 が認識されません。

本機はマルチポイントに対応しており、Connect との初回接続でこれをONにするかたずねられます。マルチポントをONにすると、再生端末とスマホに同時接続できて便利です。一方、OFFにしておくことで、音質重視のシングル接続にすることもできます。音飛びが発生しやすくなる欠点はありますが、少しでも高音質で聴きたい方は試してみても良いでしょう。

キーアサインで、タッチセンサーや物理ボタンに割り当てる機能をカスタマイズすることも可能です。デフォルトの設定では、左ボタンの1回押しで音量増、2回押しで音量減、となっていますが、これを左ボタン1回押しで音量増、右ボタン1回押しで音量減、といった感じに変えることもできます。

アンビエンスコントロールのカスタマイズも可能です。「ノイズキャンセリング」「OFF」「ヒアスルー」の3つのモードがありますが、使わないモードは無効化することができます。

音声ガイダンスは初期で英語ですが、日本語に変更することが可能です。その際にはファームウェアの更新が必要になるので、Bluetooth接続が安定した環境で操作してください。

おそらく初めて搭載された機能として、サウンドスケープがあります。自然環境音、ヒーリングミュージック、ホワイトノイズなどを聴くことができます。DAPなどと接続しているとそちらが優先されてしまうので、サウンドスケープを利用する時はDAPなどとの接続は切っておきましょう。

上位機種、ATH-TWX9 との比較です。

まず、対応コーデックの違いに注意です。ATH-TWX9 では aptX Adaptive でしたが、ATH-TWX7 では LDAC に変更されています。AAC、SBC は共通して対応しています。

音の分離感、解像感においてほとんど遜色ありません。audio-technica のサイトに「ATH-TWX9 の設計思想を継承した φ5.8mm ドライバーを採用」とありますが、その言葉に偽りなしだと思います。

異なる点では、ATH-TWX9 よりも低音がかなり強く出ています。各社とも低音強めのイヤホン、ヘッドホンを出してきているので、その流行りに乗ってのことでしょうか? ただし、「低音はできるだけ抑えて、とにかく高音を前面に出してほしい」という方には、この低音は強すぎるかも知れません。

ATH-TWX9 における初期不良の多さなどの諸々の問題は、ATH-TWX7 では解決されています。

ATH-TWX9 と ATH-TWX7 の比較1 ATH-TWX9 と ATH-TWX7 の比較2
※左が ATH-TWX9、右が ATH-TWX7。

Technics の EAH-AZ80 との比較です。

ATH-TWX7 のメリハリの高さとは対照的に、EAH-AZ80は 低音から高音までのシームレスな一体感が素晴らしい。これはどちらが優れていると言うより、好みの問題でしょう。

音のバランスはやや高音寄りで、ATH-TWX7 におけるきらびやかさに対して、EAH-AZ80 においては美しさが際立っています。これも好みだと思います。ATH-TWX7 では超高音域でわずかにキンキンとした響きが混ざることに対し、EAH-AZ80 はシームレスさが最後まで崩れません。この点では、EAH-AZ80 に軍配が上がります。

ただし、11月19日の実勢価格で EAH-AZ80 が約36,000円であるのに対して ATH-TWX7 は22,000円。実に 4割 も安い。それでこの音質ですから、ATH-TWX7 はまさに驚異的です。

ATH-TWX7 パッケージ正面 ATH-TWX7 パッケージ背面 ATH-TWX7 パッケージ内箱 ATH-TWX7 パッケージ内容 ノーマルイヤーピース ソフトイヤーピース ATH-TWX7 ケース外観 ATH-TWX7 ケースオープン 上 ATH-TWX7 ケースオープン 前 ATH-TWX7 ケース内部 ATH-TWX7 本体 ATH-TWX7 本体(イヤーピースなし)